Jun 23, 2015

みそ屋は文化であると本屋で気づく

6月22日下北沢本屋B&B
おうちでかんたんこうじづくり出版イベント無事終了しました。
お越しいただいたみなさんありがとうございました。

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こうじの絵本の著者の小倉ヒラクさん、
いつも五味醤油のこうじをつかっておいしい料理をつくってくれる料理家の真藤舞衣子さんと
発酵デザイナー、料理家、みそ屋、
それぞれの立場からこうじについてトークしました。

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まずは乾杯から
本屋B&Bは、BOOK&BEER
ビールを飲みながら本を楽しめる本屋さん

まずはこうじのうたを踊って、アイスブレイク!
この歌踊りと歌詞を覚えるとこうじがなんなのかわかってしまうという素晴らしい曲なんです!(今更!)

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まずは発酵兄妹でお手本

こうじもこもこ、こうじもこもこ、
うまみます〜、あまみます〜
分解ちょきちょき、分解ちょきちょき、
うまみます〜、あまみます〜

とってもゆるいサビの歌詞ですが、こうじの特徴を表しています。

【こうじもこもこ】
こうじは、蒸した米に、こうじ菌というカビを生やしたものなので、菌糸が米を覆いもこもこしています。

【分解ちょきちょき】
こうじは、酵素の宝庫といわれるくらいたくさんの酵素を作り出します。酵素はハサミのような働きをして、栄養分を細かく分解して人間に取り入れやすいかたちにしてくれます。

【うまみます】
こうじには、プロテアーゼが多く含まれ、タンパク質を人間がうまい!と感じるアミノ酸に分解します。

【あまみます】
こうじには、アミラーゼが多く含まれ、デンプン質を人間があまい!と感じるブドウ糖に分解するのです。

このようなこうじの性質が、こうじのうたのサビの歌詞になっているんです。
手前みそですが、解りやすいですよね。

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そんなこうじの働きを学びながら本屋でダンス〜
↑はモコモコの部分〜♪

踊って、

場も暖まったところで、トークスタート
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発酵デザイナーからこうじとは何かという話、みそ屋からこうじの作り方、料理家から料理としてのこうじの使い方をトーク。

そして最終的にはどうして皆今の活動をしているのかという話に。

真藤舞衣子先生こと、マイマイさんは、友人の食生活を見て驚愕し、食直しから世直しをしたいと食の世界で活動を始めたそう。マイマイさんは、以前のブログでも紹介したとおり、【簡単みそづくりからはじめるカラダがよろこぶ魔法のこうじレシピ】の著書でもあります。

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自分でつくるものは自分でつくって、何を口にしているか知ってもらいたい。そう思い、レシピ本を出版したり料理教室を開催しています。私もこれまでマイマイさんの料理教室に参加して思ったことは、ものすごくおいしい料理なのに使う調味料はわずかで素材の味を引き出すのがお見事だということ。おいしいことは当たり前で、見た目もとってもきれい!それでいて、出るゴミも少ない。マイマイさんの魔法のような料理の虜になってしまいました◎よくよく考えると料理家さんてすごいですよね。自分で考えたレシピを教室や本で紹介してしまうんですよ!真似されてしまうんですよ。なんて心が広いんだ!!私も実際マイマイさんのレシピ本を見ながら何品かつくっています。そして持ち寄り会に持っていくと大好評なんです。

続きまして、
いつもいっしょに仕事をしている発酵デザイナーの小倉ヒラクさん。【おうちでかんたんこうじづくり】の著者です。

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ヒラクさんとの付き合いは、もう6年くらい。もともとは前職で職場がいっしょで先輩後輩。その会社も発酵や食品会社ではなく、ヒラクさんもデザイナーとしていました。が、ひょんなことからお客様向けの会報誌に発酵を特集することになり、発酵兄妹が結成されコラムを執筆することになりました。その後ヒラクさんは退職し、独立や、会社設立、そして独立を経て(どんな流れや!って気になるw)あれよあれよと、発酵デザイナーになっていました。デザイナーだったのに、菌の世界に魅了され、発酵に目覚め、目に見えない菌の世界と人間界をつなぐ発酵デザイナーになったのです。はぁヒラクさんの紹介って大変w

長い他己紹介はこの辺にして、B&Bイベントで心に残ったヒラクさんの言葉の紹介を最後にしたいと思います。

「僕は、絵本をつくるとき、五味さんたちの商売を奪ってやるという気持ちで本をつくりました」(小倉ヒラク)

みその絵本も、こうじの絵本もどちらも作り方を丁寧に書いた本。歌をうたったり、絵本を読み進めていくとみそやこうじをつくることができます。こうじづくりに関しては、作り方を説明する動画までついています。ヒラクさんのいう通り、世の中の人がみそやこうじをつくれるようになったら五味醤油の商売は終わります。以前からも言っているように、もし手前こうじづくりが主流の世の中になったら潔く商売を畳みます。ただ、みそ屋にもみそ屋の意地があります。きっと五味醤油よりおいしいこうじは、作れないと。

こうじは生き物です。季節や、温度、湿度など微妙な環境の変化で菌の働きも変化します。その変化を汲み取り菌を育てるのが発酵メーカーの仕事でもあります。

ヒラクさんは絵本をつくるまで、何回も何回も手前こうじの試作をし、これだ!という方法を見つけて今回絵本になりました。そして、手前こうじをしていくなかで気づいたことがあるそうです。

「手作りには、手作りの限界があり。プロにはプロの仕事がある。きっと、経験することで、プロへの恩恵が芽生え、文化は継承していくのだと」

餅は餅屋。みそはみそ屋。こうじはこうじ屋。
料理もそう、習ったり学んだりはできるけど、プロの味にはならない。ものづくりの作り手にリスペクトをしろ!というわけではないけれど、でも今の世の中はきっと、なんでも楽チンに何でも手に入り物事へのリスペクトが希薄になっている気がする。きっと発酵デザイナーは、発酵を通して希薄になってしまっている文化の価値観を再発見させてくれているんだ。菌や発酵をつかって、っていうのがなんとも突き抜けているけれど、きっとそう。

手前みそながら、わたしたちの活動もそんな気持ちでやっています。プロの味には敵わないぜ!みそ屋はすごいだろ!っという気持ちではなく、自分でつくると当たり前だけど、作り方がわかって、大事にする。手前みそを通して自分の食卓と向き合ってくれたら、、、そんなことを思ってこれからも活動していきます。みそはみそ屋。尊い素敵な文化をこれからものこしていこうと決めた下北の夜でした。

まだまだ出版イベントは続きます。
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小倉ヒラク&発酵兄妹ワークショップ
うたっておどろう、こうじダンス!
手前みそでわかる、こうじの魅力

日時_7月5日(日)
時間_10:00〜12:00
場所_かもめブックス
参加費_お二人で4,000円

詳細・ご予約
http://kamomebooks.jp/event/631.html


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五味洋子

五味洋子

発酵兄妹(妹)三兄妹の末っ子として生まれ、高校卒業まで甲府市で育つ。東京農業大学醸造科学科を卒業後、2009年ライフスタイル提案会社に就職。社員食堂の立ち上げや、新規事業部で商品企画を担当。2013年味噌屋へUターン。五味醤油にて六代目を務める兄仁と二人三脚で奮闘中。WEBマガジン〔大人すはだ〕コラム連載。YBSラジオ〔発酵兄妹のCOZYTALK〕出演中。
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