Aug 19, 2015

完成!手前みそ

最近手前みそのお問い合わせが増えています。

「カビが生えています!ど、どうしたらいいですか?」
「食べようと思うのですが、、、はて、、、」
「黒い汁がみそのうえに、、、」

などなど。
夏を越えたら出来上がりの手前みそ。
1月に仕込みをした手前みそ(過去の記事)の経過を報告します。

2015.1.20_1

1月20日に仕込みをした甲州みそ

手前みそとご対面

1月に仕込みをした手前みそは、工場の片隅に保管していました。直射日光の当たらない、冬場はひんやりと寒く、夏場も温度がいっても30度くらいの一般家庭よりかは比較的涼しい場所だったかもしれません。

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油性マジックで書いた「おいしくなーれ」
の文字がちょっと消えている!

いよいよオープンです!(どきどき)
香がします!みその香りが~

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みその上にはラップ、内蓋、重しのお塩(500g)があって、まだみその様子は確認できません。重し、内蓋をはずして、、、

わーーー!カビ生えています。

 (注意)
下記ラップの下にカビの生えている写真になります。

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黒いカビも、白いカビもあります。フチが全体的に黒いのでふり塩が甘かったかな、、、
カビは生えるもの。とわかっていてもやはり蓋をあけた瞬間びっくりしてしまいます。

カビは取り除けば大丈夫

おみそに生えるカビはを、取り除けば問題なくたべることができます。手前みそには、防腐剤や添加物などは一切入れません、なので天然の菌が生えてしまうことがあります。この菌たちは、人には有害ではなく、みその味や風味を損ねてしまうので、取り除きます。どうしても空気に触れやすい場所に生えるので、主に表面にカビは生えます。

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カビの生えてしまった部分だけスプーンですくって捨てれば大丈夫です。表面は空気に触れて、カビが生えて色が黒っぽいですが、内側はカビは全く生えておらずおいしそう~

カビが生えてしまって、びっくりして全部捨ててしまった!という方もいたようです。も、もったいない!!

自然現象をありのまま受け止める

手前みそを通してみそのことはもちろん、発酵を待つ間の季節の移ろいや、日々の食卓のことを少しでも考えてもらえたらなと考えています。自炊をしていて、みそ汁やカレーを2日程ほったらかしてしまい、カビが生えてしまったことはありませんか?でもお弁当コーナーで販売されているものを買ってきて、うっかり放置してもカビは生えませんよね。それは、お弁当が長持ちするようにしてあるからです。手前みそもおうちの手作りカレーといっしょです。半年みそを置いておけば、空気に触れてしまう部分にはどうしてもカビだって生えます。ただ、みそとカレーが違うのは、みそは塩分の効いた保存食であるので、ほったらかしにしたまま、お腹を壊してしまう!なんてことはありません。カビが生えてしまうのはびっくりしますが、大らかに、どっしりと自然現象だからな~という気持ちで向き合ってみましょう。

夏を越えたら出来上がり♪

カビをとりのぞいて、じゃじゃーーん!

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私の手前みそ

仕込みをした1月20日から、約7か月、211日で完成です。

引き続きの保存の仕方

これまではみそは、室温で保存していましたが、完成したら冷蔵庫で保存しましょう。ただ、4kg全部は冷蔵庫に入らないと思うので、使いやすい分量に小分けにして保存がおすすめです。(写真参照)

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左)小分けした手前みそ
右)残りの手前みそ

すぐ使う小分けしたものは、冷蔵庫へ。樽に残ったみそは、表面にラップをして、みその表面が空気になるべく触れないようにします。(ふり塩不要

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ラップし、内蓋を置いて、引き続き直射日光の当たらない場所においておきます。(重し不要)この時点でも、発酵は止まっていないので、置いておくと色は徐々に濃くなり味もよりまとまってきます。味や風味の変化をぜひ味わってください。

冒頭に書いた
「黒い汁」それは「たまり」です。

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photo by bozzo

たまりは、みその発酵・熟成中にできる、みそから分離した液体のことです。うまみがぎゅーーと凝縮されたものなので、捨てずに、みそと混ぜ、やわらかさを均一にします。

うちの数だけ、うちの味

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米こうじ、麦こうじの甲州みそ

出来上がった手前みそを一舐め。てづくりならではの、優しい味わいです。手で大豆をつぶしたので、小さな大豆の粒も残っていました。個人的には、もう少しまろやかな味が好みなので、もう少し寝かせてみようかなと思います*

皆さんの手前みそはどのように育ちましたか?
みその写真を送ってくれたり、感想をメールでもらったり、手前みそをわざわざ持って来て味見をさせてもらったり、皆さん手前みそを楽しんでいるようでうれしい限りです。この素敵な「手前みそ文化」をずっとずっと残していけますように。

 

 


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五味洋子

五味洋子

発酵兄妹(妹)三兄妹の末っ子として生まれ、高校卒業まで甲府市で育つ。東京農業大学醸造科学科を卒業後、2009年ライフスタイル提案会社に就職。社員食堂の立ち上げや、新規事業部で商品企画を担当。2013年味噌屋へUターン。五味醤油にて六代目を務める兄仁と二人三脚で奮闘中。WEBマガジン〔大人すはだ〕コラム連載。YBSラジオ〔発酵兄妹のCOZYTALK〕出演中。
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