Jun 9, 2016

それでいいんだ。

6月の初め梅雨の沖縄へ行ってきました。
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(唯一の海での写真!)

旅の目的は、ただひとつ
沖縄にいる IDEAにんべんさんの黒川さんご夫婦に会うため。

昨年の12月に山梨にお二人を招いてトークイベントをして、ラジオにも出ていただきました(そのときのラジオはコチラから聴けます)黒川さんは、読谷村でデザインや伝えるお仕事をされています。読谷村では、「何かつくるなら、IDEAにんべんさんに相談しろ!」とも言われているそうな。お二人がどんな場所で、どんな人たちとどんなものを作り上げて伝えてきたのか、実際に見てきました。

一緒に旅をしたのは
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いつも一緒にラジオをしている
発酵兄、発酵デザイナー
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やまなしの人や暮らしを伝えるフリーマガジンBEEKの編集長、やまなしのアートディレクターこと土屋さん
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そして、アテンダーはIDEAにんべんのお二人。こんな素敵なお出迎えをしてくださいました!!嬉しかった〜〜!!!!

とっても内容の濃い旅で、たくさん考えたし、思ったこともありました。でも私の拙い文章では伝えられないです。(すみません、、、)なので特に印象に残ったこと、思ったことをちょっとだけ。

 

目の届く範囲で、丁寧に。

わたしが旅で強く思ったこと。
いろいろな場所をめぐって、たくさんの方に出会い、文化に触れ、そして自分の今を省みたときにこの言葉がふと出てきました。

沖縄に来たら笑味の店でごはんをぜひ食べてください。
とラジオでも話してくださったさり、お二人が沖縄に移住するきっかけにもなったお店です。笑味のお店でオーナーである金城笑子さんのお話しを聞いてごはんをいただきました。
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まかちくみそうれランチをいただきました。

笑子さんの、お料理の話しや店を始めるきっかけとなった、島野菜を工夫して料理したいという溢れ出る気持ちに、とてもハッとさせれました。

商売の根本て、当たり前に金儲けなんだけど、でもそれ以上に何かを伝えて残していくという意味もあると思う。「商売」って言葉を調べると、「商い」はもちろんなんだけど「生活の基盤となる仕事」とも出てくる。松下幸之助大先生は、商売とは感動を与えることである。とも言っている。

笑味の店の料理の野菜は店の前の畑で笑子さんが育てたものや、村でとれたものがほとんど。昔は流通なんてなかったから、必要なものをつくって育てて食べるしかない。動物だってそう。豚を1匹飼って育てて、お正月につぶして食べるのがごちそうだったそう。

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畑で育てて、収穫して、料理する。当たり前のようだけどそうではないこの過程。目の届く範囲で丁寧に丁寧に行われているのです。料理にも一切無駄なものはなにも入っていなくて、食材本来の味を味わうことができました。無理に流通させようとか、たくさんつくろうとするとどうしても、余計なものを添加したり、無駄が出てしまったりする。だったら無理しなければいい。

笑子さんのごはんを食べて、無理しなくてもいいんだよ〜。そのままでいいんだよ〜っていうようなメッセージを受け取ったような気がする。笑子さんのごはんを噛み締めながら、元気な島野菜たちから、食卓や日々は奇跡の積み重ねなんだよ〜と教えられたような。
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笑子さんは手前みそをつくっているのだけれども、こうじも自家製。なんと沖縄という高温多湿な気候が、天然の麹室になってしまうと言うから驚き!!五味醤油では、こうじを適温に保つために、ヒーターを使ったり加湿機をつかっているというのに、、、、すごい、沖縄!だから自家製こうじのみそは、のびのびとした沖縄の人のような風味かもしれない。

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他にも、大宜味村でコーヒーを栽培している大五郎さんや、芭蕉布をつくっているふさえさんご夫婦や、沖縄唯一の醸造元の玉那覇みそさん、憧れのパン屋さん宗像堂さん、豆腐ようのうりずん物産さん。実は、すべての食べものや工芸品に発酵の力が関わっています。

たくさんの人に会い、沖縄の発酵に触れていくなかで、純粋に「発酵すごい!」って思った。発酵って、その地域独自の文化でその場所でしか、なりたたない自然現象の賜物。その土地の風土や文化をレペゼンしていることなんだと思う。つまりローカルヒップホップ。(ん、ちと違うか笑)

 

沖縄に行って現地の発酵にたくさん触れて、ローカルヒップホップ、いや、発酵を生業としていることに、改めて背筋がぴんと伸びた。その土地でしかできないこと、生まれない産物、先人たちの知恵を守っていくこと、そんな尊いものと日々向き合っていることに改めて気づいた。

この環境だから「こんなんなっちゃった!」じゃなくて、「こうなんだ!」ってとよく思えた、そして発酵業界に足りないものはそんな気持ちなのではないかな〜。「それでいいんだ」って胸をはって、土地土地の発酵食品は継承されていくべきなのかもしれないなって。理由は歴史はもちろんあるのだけれども、その風土や環境っていう絶対的条件があるからね。

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petite rue(プチット・リュ)さんでは、沖縄食材と甲州ワインのマリアージュを堪能しました。

最後に、アテンドしてくださったIDEAにんべんさんのこと。お二人のおかげでこの旅はとっても濃厚で、これまで見てきた沖縄とはまったく違う視点で楽しむことができました。お二人のお仕事も笑子さんのように、目の届く範囲で丁寧に行われていました。そして、いっしょに大事に伝えていくという想いが溢れ出ていました。さまざまな場所でおふたりのデザイン、関わりに触れて、ただものを作り伝えるだけでなく、いっしょにつくりあげていることを肌で感じました。お二人の人柄もとても暖かく、そっとその場に馴染むデザインは、おふたりがじっくりつくりあげているからこそなのだと。
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濃厚すぎる1日半をありがとうございました。また会いにいきます。そして会いにきてくださいね。がんばって山梨レペゼンします。遠い沖縄と山梨がデザインと発酵とでつながったのかもしれない。これからも遠い空の下ですが、よろしくおねがいします。素敵なご縁にたくさん出会えた収穫ばかりの旅。感じたこと考えたことを還元していけるように。。

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五味洋子

五味洋子

発酵兄妹(妹)三兄妹の末っ子として生まれ、高校卒業まで甲府市で育つ。東京農業大学醸造科学科を卒業後、2009年ライフスタイル提案会社に就職。社員食堂の立ち上げや、新規事業部で商品企画を担当。2013年味噌屋へUターン。五味醤油にて六代目を務める兄仁と二人三脚で奮闘中。WEBマガジン〔大人すはだ〕コラム連載。YBSラジオ〔発酵兄妹のCOZYTALK〕出演中。
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