無理のないこと

by 五味 洋子

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天気に恵まれた週末。
富士の麓のハタオリのまちへ。

郡内地域は古くから続く織物の産地。そんな歴史のあるまちの文化を発信するお祭り、ハタオリマチフェスティバル。
心地よくて素敵な空間、まちの歴史も、暮らす人も、地場産業を営む人も、外から来た人たちも、すべてが無理なく引き合わされていた。以前からファンだった写真家の濱田英明さんの写真展も同時開催。なんて贅沢。濱田さんの切り取る写真から、このまちに吹くキモチいい風が伝わってきた。濱田さんの写真の光の入れかたとか、背伸びしていない感じがものすごく好き。

写真展の会場であるLONGTEMPAは、地元の機織り製品が置いてあって、店員さんが身につけているし、見て、触れて、当たり前にある富士吉田の豊かさを改めて体感できて、すごくよかったなー。
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当たり前になりすぎていることも、誰かが焦点を当てて編集することで、魅力は再発見される。日々の暮らしをもっと楽しむには、編集力が必要なんだなー。
無理がないって、簡単そうですごく難しい。
個人やまちの商店ができることには限界がある。ひとりひとりができるちからを無理のないように引き合わせて、大きなちからにまとめていくこと。よいコンテンツは日々の暮らしのなかにころがっているんだから、それを見つめ直して、整理して伝えていく、そんなことが発酵のお祭りでもできたらよかったなー。って自分たちのちからのなさ、関係性づくりを目の当たりにした週末。まだまだできてないことが、たくさん。コツコツ自分にできることをがんばろう。大勢に伝わらなくていい、近くにいる届けられる範囲でいいから。
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やまなしにもどってきて、4度目の季節が始まる。
4年前よりかは、目の前にある暮らしをじっくり楽しめているかな。
めまぐるしく変わっていく日常を噛み締めて、もっともっとたのしまないと。20代最後の失敗も忘れずに、ほどほどに(苦笑い)

この記事を書いた人 五味 洋子

発酵兄妹(妹)三兄妹の末っ子として生まれ、高校卒業まで甲府市で育つ。東京農業大学醸造科学科を卒業後、2009年ライフスタイル提案会社に就職。社員食堂の立ち上げや、新規事業部で商品企画を担当。2013年山梨へUターン。2014年五味醤油入社。六代目を務める兄仁と二人三脚で奮闘中。WEBマガジン〔大人すはだ〕コラム連載。YBSラジオ〔発酵兄妹のCOZYTALK〕出演中。