Apr 24, 2019

小倉ヒラクという人

発酵デザイナー小倉ヒラク。

2009年わたしが初めて就職した会社で出会った。


写真は2017年こうふはっこうマルシェにて

忙しい社内をものすごいカラフルな洋服で足音を立てずにウロウロと歩き回っていた。ちょっと怪しい見た目(笑)とは裏腹に彼の描く絵は、小さい子どもから大人を惹きつける力があった。ふら〜と現れて、気づくと居なくなっている。不思議な存在の先輩だった。

そんな不思議な先輩は、会社を辞め、独立してデザイナーとして活動を始めた。
私の兄や母と馬が合い、気づいたら、五味醤油のWEBと会社案内のデザインを担当していた。

2011年兄といっしょに「てまえみそのうた」という3分でみその作り方がわかる歌をつくった。
その歌を使用し、実際にみそを仕込む活動がじわりじわりと広がり、「食を楽しく伝える活動」として、2014年グッドデザイン賞を受賞した。この頃から、「発酵デザイナー」となり、さらに山梨に移住してきた。私も気づいたら山梨にUターンしていた。

ヒラクさんも私も発酵に呼び寄せられ、山梨の地に降り立ったのだ。

て、まとめるとドラマチックだけども、、、

ただ、自然な流れで、こうなった。

もっと、発酵を極めたいと、私の母校である、東京農業大学の酒類学研究室に在籍し、こうじの研究を始めた。そして、誰でもおうちでこうじが作れるメソットを開発し、こうじづくり講座を始めた。国内だけでなく、海外からもオファーがくる超人気講座に。そして、瞬く間に、菌類と人間界を繋ぐ貴重な存在になっていた。
2017年「発酵文化人類学」を出版した。

彼が大学時代に学んだ「文化人類学」と言う、自分と全く違う文化を理解する体系的学問の視点から、目に見えない菌たちが働き築きあげられてきた「発酵」を紐解く、人類、いや、菌類初の本となった。2017年4月この本が出版され、出来立てホヤホヤを手にできる瞬間にたまたま居合わせた。早速1冊手に取り、渋谷のまちを駆け抜けなんとか終電かいじに乗り込み、読み始めた。真横には著者が座っている。発売前の本を著者を横に読めるとは、、、この状況に私は興奮していたが、それ以上に本書の内容に惹きつけけられ、夢中で読んだ。
確か、2章を読み終えたところで、

「ヒラクさん、おもしろいです。発酵文化人類学最高です!!」と大興奮で伝えたところ、、、
「そう、よかった。」とそっけない返事。
なんとこの日発売された「東京タラレバ娘8巻」に夢中になっていて私の感想どころではなかった。。。。
「え、、、、えーーーーー!」

小倉ヒラクとは、、そんな(マイペース?な)人だ。

このどうでもいいやりとりは置いといて、発酵の世界の入り口としても、すごくおすすめの一冊。
これまで様々な発酵の本を読んできたが、太鼓判を押せる本であることは間違いない。もう何回読み直したかわからない、何回読んでもおもしろい。まだ読んでない人がいたら、今すぐ手にとってほしい。

そんな発酵デザイナーの新たな試みがついに、お披露目になる。
Fermentation Tourism Nippon 〜発酵から再発見する日本の旅〜

47種の発酵文化が渋谷ヒカリエに集結する。
日常的に口にするものから、え?なにっていうものまで。私も初めて知るものだらけで楽しみ。

全て発酵デザイナーが取材して、見つけて調査したもの。
彼は、去年からずっと旅をしていたのだ。山梨に帰ってくるタイミングに合わせラジオを収録し、出会った発酵文化の話をラジオ番組「発酵兄妹のCOZYTALK」で話してくれた。

第183回:黒作りの話」(2019.4.13up)

第175回:藍染めの話」(2019.2.18up

第165回:大阪の幻の漬物の話」(2019.1.31up)

発酵デザイナー小倉ヒラク。
菌界と人間界を行き来する、唯一無二の存在。

この動画を見て
私にも菌たちの声が聞こえた気がした

 

ぜひ、みなさん展示に行ってください。
そして発酵デザイナー渾身の「日本発酵紀行」も手にとってご覧ください。


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五味洋子

五味洋子

発酵兄妹(妹)三兄妹の末っ子として生まれ、高校卒業まで甲府市で育つ。東京農業大学醸造科学科を卒業後、2009年ライフスタイル提案会社に就職。社員食堂の立ち上げや、新規事業部で商品企画を担当。2013年山梨へUターン。2014年五味醤油入社。六代目を務める兄仁と二人三脚で奮闘中。WEBマガジン〔大人すはだ〕コラム連載。YBSラジオ〔発酵兄妹のCOZYTALK〕出演中。
五味洋子

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