拝啓 ご先祖様

by 五味 洋子

6月になり、
庭のあじさいも色づいてきました*

五味醤油をこれまで見守っていてくれたご先祖様に報告があります。
驚かないで聞いてくださいね。

11月に新規事業始めます。

何をするかというと、
みそづくりワークショップをできるスペースを五味醤油に新設します。
これまでは、呼んでいただいた先々でワークショップをしていましたが、これからは私たちが「出向く」だけでなく「来てもらう」スタイルにシフトしていきます。

ワークショップスペース?

その名の通り、ワークショップをする場とします。
メインは、てまえみそづくりワークショップ。ただ1年中みそを作り続けるわけにはいかないので、みそ以外にもさまざまなコンテンツを用意しています。アイディア段階ですが既に15程企画が出ています。イメージは町の公民館の多目的室のような場です。空間には、大きな作業テーブルが置いてあって、そこに材料を持ち込んで皆で、作業をする。作る日もあれば、ただ映画を見る日もあったり、お茶をすするだけの日もあってもいいかもしれません。

し、新設するの?

 

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ここに建てます!!

新たなに場所をつくってまでする事業なのか、本当に必要なことなのか家族で何回も話し合いました。今は五代目である父親が社長をしています。これから代変わりをして兄が社長になります。その時に、自分たちに何ができるか、何を残していきたいかと考えたときに、「手前みそプロジェクト」を通して、食と見つめ合う場を提供してくこと。「みそづくり体験ができるみそ蔵になること」でした。新しくゼロからつくり上げていくことで、正直自分たちの首を絞めている部分もあると思います、でも、それ以上に自分たちの本気を“新たにつくる”ということで証明していくことにしました。
これまで五味醤油を創設、継承してきたご先祖様たちもさぞビックリしていると思います。おじいちゃんたちが代々築いてくれた尊い伝統はもちろん守ります。150年に渡り守られてきた素晴らしい伝統を継承しつつ、新しい価値感や感覚を最大限に活かし、みそや発酵の文化を世代を越えて伝え守っていく。そんな場づくりをしていきます。

もちろんこれからも踊り続けます。

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きっとこんなに本気になったのは、「てまえみそのうた」ができて広まったから。
正直始めは踊っていなかったし(笑)でもグッドデザイン賞をもらって認知度も広まって、楽しそうに踊ってくれる子どもたちや、実際に手前みそづくりを実践して続けてくれる人たちに支えられてここまで本気になりました。私たちのやり方が正しいと確信しているわけではありませんが、「私たちらしい」やり方であると思っています。なのでこれからも「五味醤油らしい」巻き込み型の新規事業にしていきたいと思っています。

パン屋でパンを買うように、
みそ屋でみそを買う。

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パン屋さんで、パンを買う人は多いけれど、みそ屋でみそを買う人ってそんなにいないと思います。ワークショップに参加してくださる方も、五味醤油のことは知っていても「みそ屋でみそを買うのは敷居が高い」と店に来ることを躊躇している方がとても多いんです。そりゃあそうだ!だったらもっとみそ屋にくる敷居を低くすればいいんだと。みそを買うんじゃなくて、作りにくるっていう理由でも足を運んでもらえる機会が増えるならとてもうれしい。これまで行っていたけど、もっともっと来てもらうように仕向けていきます。(仕向けるってなんだか言い方悪い)

オープンは11月!

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11月のオープンまでにもちょこちょこ経過の報告や、イベントも企画しています。
ぜひ0からの奮闘記をお楽しみいただければ幸いです。手前みそはじめての人もベテランの人もぜひ、みそ蔵で一緒に仕込みませんか?みそづくりだけでなく、いろいろとたのしいことをしましょう。持ち込み企画も大歓迎ですよ〜。たぶん実施できるのは来年になりますが^^ぜひみなで一緒に盛り上げていきたいです。応援してください。そして、ご先祖さまどうぞこれまで通り優しく時には厳しく見守っていてくださいね。かしこ

この記事を書いた人 五味 洋子

発酵兄妹(妹)三兄妹の末っ子として生まれ、高校卒業まで甲府市で育つ。東京農業大学醸造科学科を卒業後、2009年ライフスタイル提案会社に就職。社員食堂の立ち上げや、新規事業部で商品企画を担当。2013年山梨へUターン。2014年五味醤油入社。六代目を務める兄仁と二人三脚で奮闘中。WEBマガジン〔大人すはだ〕コラム連載。YBSラジオ〔発酵兄妹のCOZYTALK〕出演中。