うたがきこえた

by 五味 洋子

雨降りの夜、
ヤマナシの織物産地の人や暮らしを伝えるLOOMの
お披露目記念の音楽会「ハタオリのうたがきこえる」へ行ってきました。
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機屋さんたちの想いや産地のこと。
過去、未来、今がまとめられた1冊。
知っているようで知らなかった産地のこと。生産者のことが本当によくまとめられていて、読み応えのある1冊です。分野は違うけれども地場産業、伝統文化を継承していく、そしてつなげていくなんて視点から共感したり、発見ができたり。
地元のひとにも、ぜひぜひぜひ読んでもらいたい1冊です。ななななんとめちゃめちゃ高品質なフリーマガジンなんです。すてきな冊子をつくってくれてありがとうございます!
さてさて、
音楽会では、田辺玄くんが機屋さんで録音した機織り機の音に合わせて曲も披露されました。パッタン、パッタン、カシャん、カシャん、、、玄くんとゆにちゃんが奏でる優しい音のなか、作っているひと、伝えるひと、表現するひと、すべてが重なり合って、とっても豊かな場となりました。
私の拙い語彙力では、昨日の豊かな気持ちが表現できません。悲しい。月並みな言葉ですが、感動して、あたたかいキモチになったそれにつきます。
地元に根付き、愛され、これからも紡がれていく文化。きっとそのなかに葛藤や様々な想いもあることは重々承知ですが、しっかり根っこのはった産業たちが、これからどんな花を咲かせ私たちを豊かにしてくれるか楽しみです。恥ずかしながら、まだ機屋さんに行ったことがありません。行かねば。
ALDINさんのエプロンや、オールドマンズテーラー(R&D.M.Co-)さんのリネンを普段から身につけさせてもらっていますが、これからは袖を通す時、これまで以上に背筋が伸びます。ものも洋服も食べ物も作り手の顔がわかるってやっぱり大事だなー。
ALDINさんのエプロンは次の6月で使い初めて丸2年。どんどん生地が、柔らかくなって自分に馴染んできて着心地がよくなっています。県内外のワークショップで着ていると、どこのですか?なんて聞かれることも、しばしば。普段から愛用しているものが、自分の地元のものってけっこううれしいものですよ。そしてデザインもかわいいのです。ふふふ
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これからも、縦糸と横糸が交差していくように、
ひとと文化が紡がれていくんだろうな。
あの場にいられたことが本当にうれしいです。
何かあったら、音楽会の日のことを思い出そう。

心のかたすみで、まだうたがきこえている。

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LOOM
五味醤油に設置してあります

この記事を書いた人 五味 洋子

発酵兄妹(妹)三兄妹の末っ子として生まれ、高校卒業まで甲府市で育つ。東京農業大学醸造科学科を卒業後、2009年ライフスタイル提案会社に就職。社員食堂の立ち上げや、新規事業部で商品企画を担当。2013年山梨へUターン。2014年五味醤油入社。六代目を務める兄仁と二人三脚で奮闘中。WEBマガジン〔大人すはだ〕コラム連載。YBSラジオ〔発酵兄妹のCOZYTALK〕出演中。