米麹づくり〜1日目、2日目〜

by 五味 洋子

みそづくりの要とも言える“こうじ”
“こうじ”ってどうやって作るの?
“こうじ”ってなに?
ということで

米麹づくりに密着してみました。

 密着するのは発酵妹洋子

 

【1日目】8月10日(日)28℃ 雨

洗米、浸漬(夏場は15時間)

 

【2日目】8月11日(月)34℃ 晴

水切り (9:00~)

浸漬していた米の水を1時間かけて水切りします。
水切りした米を、大きな圧力鍋へ。
総重量210kg。すべて手作業です。

蒸し (10:00~)

大きな圧力鍋で米を蒸します。給食室にあるような大きな鍋。
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蒸し上がり (11:00)

ジュワーーーーーーと大きな音と、視界を遮るもくもくの蒸気。
米は無事蒸せたのでしょうか…
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おおお!
お米が蒸し上がりました。う〜ん。お米のいい香り。
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蒸し上がったお米。このお米が2日後には麹になります。
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種付け (11:20)

蒸し上がりの米は80℃。この米を32℃まで冷まし、種麹菌をつけていきます。糀づくりで大切なのは『温度』。温度が高すぎても低すぎても糀は育ちません。

蒸し上がったばかりの湯気がたっている米を道具で広げて、手で冷ましていきます。まさに職人技。夏は暑さとの戦い。冬場は外気が低いので、すぐ米の温度が下がってしまい時間との戦いらいしい。

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麹菌は直接米には生やさず、元種(少量の蒸し米)に菌を生やしてから全体に合わせていきます。
米の上にかかる白い粉が麹菌。
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32℃まで温度が下がった蒸し米に種麹を合わせていきます。
約50kgずつ4回この作業を繰り返します。蒸したお米は固まりになっているので、固まりを手でほぐします。
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種麹をついたものは麹室のなかへ。
1度機械に通して固まりをほぐしてバラバラの状態にします。
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ちなみに麹室の外は…
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34℃!!!!麹室のほうが涼しい。

切り返し(15:30)

麹菌は増殖しようと菌糸をつくっていくため時間がたつにつれて、バラバラだった麹も菌糸によってくっつき固まりになっていきます。またエネルギーも作り出すので、麹の温度もどんどん上がっていきます。
12:00にはパラパラだった麹が固まりになっています。また今度も33℃と上がっています。
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このままでは麹の温度が上がりすぎてしまうので、もう一度機械に通して麹をほぐしていきます。常に温度を気にかけてあげるのが麹づくりのようです。
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温度の確認(22:00)

スーパームーンがきれいだな〜なんてうっとりしているのも束の間。麹の様子を麹室へ見に行きます。
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麹の温度は30℃。問題無し!!
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もし、高すぎたら換気扇を入れて空気を入れ替えたり、低かったらヒーターを入れて温度を調整する。

2日目終了。

五味醤油で買えます

米こうじ(400g)

497円(税込)

「米こうじ」は米を蒸してこうじ菌(コウジカビ)を繁殖させたもの。味噌、醤油、日本酒など和食を支える日本人の生活に欠かせない存在です。

この記事を書いた人 五味 洋子

発酵兄妹(妹)三兄妹の末っ子として生まれ、高校卒業まで甲府市で育つ。東京農業大学醸造科学科を卒業後、2009年ライフスタイル提案会社に就職。社員食堂の立ち上げや、新規事業部で商品企画を担当。2013年山梨へUターン。2014年五味醤油入社。六代目を務める兄仁と二人三脚で奮闘中。WEBマガジン〔大人すはだ〕コラム連載。YBSラジオ〔発酵兄妹のCOZYTALK〕出演中。